Amazon SQS（Simple Queue Service）は、AWS（Amazon Web Services）が提供する完全マネージド型のメッセージキューイングサービスです。
このサービスは、アプリケーション間でメッセージを安全かつ効率的に送受信するための仕組みを提供します。
Amazon SQSの基本概念
- メッセージキューイング: SQSは、システム間で送信されるデータを一時的に保管する「キュー」を提供します。これにより、送信者（プロデューサー）は受信者（コンシューマー）がメッセージを受け取るまで待つ必要がなくなり、非同期処理が可能になります。
- 完全マネージド型: SQSは、ユーザーがサーバーやネットワーク機器の管理を行う必要がなく、AWSがすべての管理業務を代行します。これにより、ユーザーはアプリケーションの開発に専念できるようになります。
主な機能と特徴
- スケーラビリティ: SQSは、必要に応じて自動的にスケールアップまたはスケールダウンし、トラフィックの増減に柔軟に対応します。これにより、ユーザーは容量計画を心配する必要がありません。
- メッセージの耐久性: メッセージは複数のサーバーに保存され、冗長性が確保されています。これにより、メッセージの損失を防ぎ、常に高い可用性を維持します。
- セキュリティ: SQSは、メッセージの内容を保護するために、サーバー側の暗号化（SSE）を提供しています。また、AWS Key Management Service（KMS）を使用してカスタムキーによる暗号化も可能です。
- キューの種類: SQSには、標準キューとFIFO（First-In-First-Out）キューの2種類があります。標準キューは高いスループットを提供し、FIFOキューはメッセージの順序を保証します。
利用ケース
SQSは、マイクロサービスアーキテクチャやイベント駆動型アプリケーションにおいて、コンポーネント間の疎結合を実現するために広く利用されています。例えば、フロントエンドとバックエンドのシステムを分離し、ユーザーからのリクエストに即座に応答しつつ、バックグラウンドで処理を行うことができます。
このように、Amazon SQSは、分散システムにおけるメッセージの送受信を効率的に行うための強力なツールであり、開発者がアプリケーションの信頼性とスケーラビリティを向上させるのに役立ちます。
参考サイト
AWSのSQSとは？SQSの用語や特徴について詳しく紹介していきます！ | ITエンジニア派遣ならオープンアップITエンジニア
ECサイト等の注文処理システム等に利用されるサービスに「メッセージキューイング」があります。AWS社から「AmazonSQS」というサービス名で提供されていますが、関連する用語と合わせて、その特徴を詳細に解説していきます。
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