サーバ移行ってそもそも何が必要なのか?気になったので調べてみました。
まずはざっくりと、どんなことが必要?
- 移行対象範囲を洗い出す(サイト、DB、メール、アプリケーションなど)
- 現行環境の契約状況確認(契約更新日・解約期限)
⇨新旧サーバの契約が重複して並行して稼働する期間の確保
⇨移行作業日は、深夜、週末など可能な限りアクセスの少ない時間帯や日程を選ぶ(関係各所への通知、アナウンス) - 万一移行に失敗した場合のリカバリ手順
⇨旧サーバでのサービス継続やバックアップからの復元 - OSの種類、Webサーバ、DB、プログラミング言語のバージョン
- テスト環境を構築し、移行作業のリハーサル
- 移行作業にかかる時間の見積もり
バックアップはどれを取る?
以下のデータのバックアップをとって、バックアップしたデータが正常に復元可能かどうか、切り戻しを確認して、切り戻し手順を作成しておく。
- Webサイトの公開ファイル一式
- dumpファイル(DB)
- 設定ファイル類
- メールデータ など
★取得したバックアップは、ローカルPCや外部ストレージなどにバックアップを保存しておく
データ移行
OSインストール、必要なソフトウェア(Webサーバ、DB、言語ラインタイム)のインストール。
- WebサイトのファイルはFTP/SFTPやrsyncでアップロード
- データベースは事前にデータベース作成とユーザ設定を行い、旧サーバで取得したdumpファイルをインポート
★データ量が多い場合は圧縮したり(転送に時間かかるため)、優先度の高いデータから移すといった工夫も必要
★移行期間中は可能であれば、コンテンツ更新を停止する(更新する場合は、差分同期の方法を考える)
メールの設定
メールサービスを自サーバを運用している場合、メールアカウントの設定を新サーバ側に行う。
- 旧サーバで使用していたのと同じメールアドレス・パスワードのアカウントを新サーバ上に作成(メールボックスや転送設定なども再現する)
※(重要な作業)これを怠ると、DNS切り替え後にメールが受信できなくなる - Webや業務アプリケーションの設定
⇨Webサーバ(Apache)の仮想ホスト設定、ドキュメントルートのパス、ファイルのパーミッション - WordPressの場合、設定ファイル(wp-config.phpなど)のデータベース接続情報の設定。
⇨外部サービスとのAPI連携や、ファイアウォールの設定(特定のIPからのアクセス許可など)もここで設定。 - SSL証明書の再設定
⇨Let’s Encrypt(無料)を利用している場合、新サーバ上で証明書を改めて取得するか、既存証明書を移行。商用のSSL証明書は、新サーバの証明書ストアにインストールして設定。 - cronジョブ(定期実行タスク)やバッチ処理の設定移行
⇨crontabなどを設定。
ドメインとDNS設定
- ドメイン管理サービスの設定画面で、該当ドメインのDNSレコードを書き換える。
Webサイト:Aレコード(またはCNAMEレコード)を新サーバのIPアドレスに変更
メールサーバ:MXレコードも新サーバのIPアドレスに変更
★DNSの変更は、事前にTTL値(生存時間)を短く設定しておくことで比較的早く新サーバに切り替わるが、数時間〜最大48時間程度かかることがある(DNSキャッシュが残っていることも)。そのため、DNS変更後も、完全に新サーバへトラフィックが移行し旧サーバが不要になるまで、旧サーバはそのまま稼働させておく。
- 新旧両方のサーバでアクセス状況を監視
動作確認
以下を確認し、問題が見つかった場合は、すぐにトラブルシューティングを行う。
- 正しく表示されるか ⇨ファイルのパーミッションやパス設定
- アプリケーションエラー ⇨エラーログを確認
- DB接続エラー ⇨接続情報やDBサーバの起動状況を再確認
- 表示崩れがないか
- リンク切れが発生していないか
- メールの送受信テスト
- 検索機能 など
★旧サーバ側のログは引き続き監視し、不整合が起きていないか確認
移行完了のタイミング
移行後しばらくは、旧サーバの契約を維持しておくと良い。
- 新旧サーバのアクセス状況を見比べ、ほぼ全てのユーザが新サーバへアクセスしていることを確かめる。(アクセスログやリソース使用率が著しく減少し、数日間経過しているか)
旧サーバの解約
- 旧サーバのデータ消去や初期化を実施
- 余分なコストをかけないために、契約更新のタイミングと解約のタイミングを測る。
その他のポイント
- DNS切り替えは新サーバ準備後で、並行稼働期間を確保する
- 関係各所への事前アナウンス
- SEOへの影響(サイトマップ再送信、主要ページのインデックス状況チェック、別ドメインの場合は301リダイレクト対応)
- 移行後のサーバリソース監視(CPUやメモリ消費、ディスクI/Oなど)
- 移行後の監視ツールとサービスレスポンス速度
参考URL

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